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交通事故発生場所の経度・緯度の精度検証と 事故分析システムの開発
【学会発表】土木学会「土木計画学研究」2014年6月

2012(平成24)年から事故原票に交通事故発生位置の経度・緯度が附与されるようになり,「全ての道路と地域」を対象にして,従来は不可能だった詳細な事故分析を行うことが原則的には可能になった.しかし,従来の事故分析システムは事故発生場所の位置情報を扱うことができず,また毎年60万件を超える人身事故に附与された位置情報の品質管理・修正支援を行うことも困難である.本研究は,GISを援用して事故データの品質管理から分析までを実行できる統合的な事故分析システムを新たに開発することを目的としており,本報告では事故発生場所の経度・緯度の正確さを検証した結果を述べる.
運転エラーと心理・行動特性の関連について
【学会発表】日本交通心理学会「日本交通心理学会第73回大会」(2008/6/15)

発表者:小菅英恵・西田泰

本研究は,運転免許の停止処分者講習および取消処分者講習の受講者(N=238)を対象に,講習時の「運転適性検査」の結果を用いて,因子構造の確認を行なった.また,得られた因子と,講習時の普通四輪自動車を運転した際の運転技能診断票の結果から抽出した8つの運転エラーパタンとの関係について探索的に検討した.因子分析の結果,行政処分を受けた運転者の運転適性の特徴として,動作やその質に関わる「作業の正確さ」「作業の速さ」と,性格に関わる「自己主張・気分変化」「神経質・抑うつ傾向」を確認した.そして,「調節エラー」をする運転者は,中高年層で「自己主張・気分変化」得点が有意に高かった。また,「自己判断エラー(通行区分の無視や不適切なハンドルの持ち方など)」をする運転者は,中高年層で「作業の正確さ」の得点が有意に低いことが分かった.

掲載:日本交通心理学会第73回大会発表論文集,89-92.
運転行動のエラーに関する分析的研究
【学会発表】日本心理学会「日本心理学会第72回大会」(2008/9/19)

発表者:小菅英恵・西田泰・山下富美代

本研究は,運転免許の停止処分者講習および取消処分者講習の受講者(N=238)を対象に,講習時の普通四輪自動車を運転した際の「運転技能診断票」の結果を用いて,行政処分者の運転のエラーパタンを探索した.行動データを数量化の上クラスター分析を行なった結果,例えば,ハンドル操作に関する運転のエラー行動が,「先急ぎ」「技能不足」「自己判断」「運転環境」と,操作に関するエラーだけではない性質の異なるエラーのパタンに区分された.交通事故や交通違反を繰り返す不安全な運転者の行動エラーは,操作の種類(ブレーキ操作,ハンドル操作など)でまとまるというよりは,エラーの背景にある心理・行動の特徴(先を急ぐ,技能の未熟さ,知覚運動協応の不備,運転環境への不適応,行動の省略,自己判断など)が背景にあることが推測される.

掲載:日本心理学会第72回大会発表論文集,1367.