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平成22年 第13回 交通事故・調査分析研究発表会

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平成22年 第13回 交通事故・調査分析研究発表会

歩行者事故の特徴分析
 最近10年間の状態別死者数推移を見ると自動車乗車中の死者数が大幅に減少している。それに対し、歩行中の死者数はあまり減少しておらず、平成20年からは死者数では最も多くなっている。今後、交通事故死者を更に減らしていく為には、歩行者の死傷事故対策が重要となる。本報告では交通事故統合データ(マクロデータ)および事故例調査データ(ミクロデータ)の分析から歩行者事故の特徴を明らかにし、その特徴を有する事故モデルをシミュレーションで再現することで問題点を明らかにし、その対策を提案していく。
研究部 主任研究員 石川 敏弘
電動アシスト自転車事故の特徴
 長年、生活の足として利用されてきた原動機付自転車(原付)の出荷台数は年々減少傾向にある。一方、電動アシスト自転車の出荷台数は年々増加を続け、平成20年には原付の出荷台数を上回った。交通事故においても同様の傾向にあり、原付の事故は減少しているのに対し電動アシスト自転車乗員の死傷者数は年々増加している。電動アシスト自転車乗員の死傷者は、「高齢者」及び「女性」が多くを占めている為、「高齢者」及び「女性」に焦点を絞り、自転車(アシストなし)や原付との比較から電動アシスト自転車事故の特徴を報告する。
研究部 主任研究員 山中 明彦
走行中自転車への追突事故の分析
走行自転車と後方からの自動車との交通事故には、追突してしまう事故がある。これは事故類型では「追突ー進行中」に分類され、致死率が他の自転車事故に比べて高いのが特徴である。また、自転車を追い越す際に、並進中の自転車と側面衝突してしまう場合もある。この場合、事故類型は「追越・追抜時」に分類される。どちらも追越場面で発生する事故ではあるが、この2つの事故類型について、事故防止の観点から分析を行った。
 運転者の人的事故要因で見ると、「追突ー進行中」は“発見の遅れ”、「追越・追抜時」は“判断の誤り”が多いなど異なった特徴が見られた。分析結果を基に、主に運転者の人的事故要因から考えられる事故防止策を提案する。
研究部 主任研究員 猿渡 英敏
交通事故例調査へのEDRデータ活用検討
 近年、イベント・データ・レコーダー(EDR)搭載車両が増加傾向にある。EDRデータを活用することにより一層詳細な交通事故分析を行うことが期待される。これまで数例のEDR搭載車両の交通事故例を調査する機会を得たので、EDRデータを活用した調査の現状について報告する。
業務部 つくば事務所 沼尻 到
四輪車の正面衝突事故 発生状況と特徴の分析
平成21年は、74万件と多くの交通事故が起きている。事故類型別にみると、車両同士の事故である「車両相互」が63万件・86%と最も多くを占めている。その中で、四輪車の死亡事故率を見てみると、正面衝突事故が車両単独事故や人対車両事故と同様に高い死亡事故率(3.13)になっている。
 そこで四輪車の正面衝突事故について、当センターが保有している交通事故例調査データ(ミクロデータ)を用い、詳細な発生状況と特徴について分析を行い、事故防止及び事故低減に有効な方策と、開発のための基礎的な要件を検討したので報告する。
研究部 主任研究員 勝岡 秀明